オキシタケヒコと佐倉綾音

 『夏色の想像力』、後半の10編を読み終えてようやく読了。

 前半の12編と比較するとやけに気合の入った作品が多かったように思いますが、とりわけオキシタケヒコ「イージー・エスケープ」は恒星間移民船にワープゲートに人格書き換えに新人類と旧人類の対立にと、30年くらい前の正統派宇宙SF的ガジェットがいっぱいで非常に僕好み。いいよな、これ。ハヤカワ文庫SF『70年代SF傑作選(上)』とかに収録されてても全然おかしくなさそう(そんなもんないけど)。あと量子コンピュータ時代の夜明けを描いた藤井大洋「常夏の夜」もいっそ脳天気と言っていい結末に、ベタベタだけど痛快な最後の一文にSF作家的な矜持を感じるのでこれもまた僕好みでした。

 飛浩隆「星窓 remixed version」、瀬名秀明「キャラメル」はともに貫禄の出来栄え。前者は星々と姉への憧れをいっしょくたにして描いた姉萌えSFってことでいいんですかね? え、違う? 後者は人型ロボットと鳥型ロボットの心の交流というか、両者の心の芽生えを描いたケンイチくんシリーズの1編。瀬名秀明は『八月の博物館』以降こーゆー仕掛けを好んで用いていて、読むたびに戸惑いをおぼえる。正直さっぱりわからんこともあるのだが、作者がやりたいことをやってるってことはわかるのでまあそれでいいんじゃないかと。読者がすべてを理解する必要なんてない。

 なんとなく『四月は君の嘘』のPV見てたら佐倉綾音の映像が見たくなったけどまだ佐倉綾音の単独BDは出ていないので仕方なくDJCDの特典DVDを観返している。あやねるの部屋という設定で始まり服も部屋着という設定なのでハーフパンツから覗く素足が大変エロいのにそのパートはすぐに終わってしまうのがいつ観ても悲しい。浴衣でうなぎ食ってるだけでエロいという稀有な声優ですが、後半の猫カフェパートはそんなにエロくないので正直いらない。村川梨衣とはいいコンビなのでとっとと『のんのんびより』の二期始めてイベントやってその模様をBDに収めてもらいたいものです。

Ayane*LDK DJCD Vol.1 豪華盤(DVD付)

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